こんにちは、胚培養士です。

 

5月31日、6月1日に広島市で行われた「第66回　日本卵子学会学術集会」に参加してきました。

 

本学会は胚培養士の資格（生殖医療胚培養士）の認定も行っている学会で、胚培養士試験を受験する際や資格の維持を行うために定期的に参加している学会です。

当院でも今年度1名が試験に合格し、現在7名が生殖医療胚培養士の資格を保有しています。

 

今回、学術集会に胚培養士5名が参加し、「ガラス化凍結時の胚盤胞の状態と融解方法の違いによる臨床成績」、「顕微授精における精子選別方法の違いと臨床成績」、「人工授精における密度勾配法とミグリス法の臨床成績の比較」というタイトルで3題の口頭発表を行いました。当日は各地から多くの方々が参加され、活発な議論がなされていました。

 

今回発表を行ったテーマのひとつである「人工授精における密度勾配法とミグリス法の臨床成績の比較」についてご紹介します。

密度勾配法は成熟した精子の密度が大きく、重さがあることを利用し、遠心分離によって成熟した精子を回収する方法です。ミグリス法は重力と精子の運動性を生かした回収方法で、精子の物理的な損傷の軽減が期待できる方法です。これら密度勾配法とミグリス法の臨床成績の比較を行い、その結果を発表しました。

 

今回の学会参加を通じて得られた新たな知見を基に、今後患者さまへ還元できるよう精進してまいります。