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第43階受精着床学会総会・学術集会に参加しました

こんにちは、胚培養士です。

 

 8月28、29日に愛知県名古屋市のマリオットアソシアホテルで開催された「第43回受精着床学会総会・学術集会」に参加してきました。

全国各地の医師や看護師、胚培養士など不妊治療施設のスタッフや、大学で研究を行う教授や学生など生殖補助医療に関わる多くの方々が参加していました。発表される内容も基礎研究から治療やカウンセリングについてなど多岐にわたっており、大変勉強になりました。


 会場が当院の近くであったこともあり、当院からは医師とコーディネーター、胚培養士の計8名が参加し、コーディネーター1名と胚培養士5名が発表を行いました。

発表はそれぞれ「胚盤胞の画像解析システムLife Whispererにおける撮影機器の検討」という内容でポスター発表を、「Body Mass Index別の採卵および融解胚移植における臨床成績」、「顕微授精における精子選別方法の違いと臨床成績」、「ワンステップ急速融解法による胚盤胞移植の臨床成績」、「3種類のSingle step mediumを用いた培養および臨床成績の比較」、「処理後の運動精子数が100万/ml以上の症例における初回受精方法の検討」という内容で口頭発表を行いました。



 今回発表したテーマのうち「3種類のSingle step mediumを用いた培養および臨床成績の比較」について簡単に紹介します。

 Single step mediumとは受精操作後から胚盤胞になるまでの胚培養に使用している培養液であり、胚の成長に幅広く対応する組成になっています。培養液は同じ用途であっても様々な種類が販売されていますが、それぞれ含まれている成分が少しずつ異なっており、培養成績に影響する可能性があります。そのため使用する培養液の検討を行い、より当院の培養環境に合った培養液を選択するよう努めています。今回は3種類の培養液について成績の比較を行い、その結果を発表しました。

 

 新製品の開発などにより、培養環境は日々進化していきます。学会参加は、発表だけでなく、他施設の方やメーカーの方と交流し、新たな情報を得たり製品を実際に見たりといった側面もあります。今回得られた新たな知見をスタッフ間でも共有し、患者さまへ還元できるよう今後も精進してまいります。