胚移植をしてもなかなか妊娠に至らないとお悩みの方に、子宮内膜胚受容期検査(ERpeak)についてご紹介します。
子宮内膜が受精卵(胚)を受け入れる期間のことを「着床の窓(WOI:Window of Implantation)」といいますが、この期間はとても限られていることが知られています。
胚移植(特に良好胚盤胞移植)を行っても妊娠しない方などは、着床の窓にずれが認められることがあります。
そこで胚移植と同様の方法で子宮内膜を育て、移植日と想定される日に子宮内膜を採取して検査を行い、着床の窓にずれがないかを確認します。ずれがある場合には胚移植の時期を調整します。
検査の内容につきましてはこちらのブログをご覧ください。
これまでに当院では、76症例にERpeak検査を行い、17症例(22.4%)に着床の窓のずれが認められました。
また検査後16症例が着床の窓に合わせて胚移植を行い、14症例(87.5%)で妊娠に至り、その後11症例(68.8%)が妊娠継続となっています。
当院におけるERpeak検査の結果
ERpeak検査数 |
何らかの異常あり |
76症例 |
17症例(22.4%) |
検査結果を受けて移植時期を調整した胚移植の結果
胚移植数 |
臨床妊娠数 |
妊娠継続数 |
16症例 |
14症例(87.5%) |
11症例(68.8%) |