月経とは?
ーこれから不妊治療を始める方・男性パートナーにも知ってほしいことー
「月経(生理)」について正しく理解していますか?
女性にとっては日常的なものですが、
男性にとっては深く知る機会がないかもしれません。
しかし、妊娠や不妊治療において、月経の仕組みは
とても重要なポイントになります。
今回は、女性の体に起こる月経の仕組みや役割を、
分かりやすくご説明します。
■月経とは?簡単に言うと…
月経とは、妊娠の準備をしていた子宮内膜が体の外へ排出される現象です。
一般的に1カ月に1回、数日間出血が続くものを指します。
女性の体がきちんと機能していることを示す自然で健康な反応です。
■月経周期(生理周期)とは?
月経は「周期的に」起こります。
1回目の月経がはじまってから、次の月経が始まるまでの周期を「月経周期」と言います。
平均的には25~38日の間隔で繰り返され、多くの人は28~30日前後の周期で安定しています。
(※個人差があり、不規則な場合もあります)
■月経周期の仕組みと妊娠の関係
月経周期は4つの時期に分かれます。
◎月経期(生理)
妊娠が成立しなかった場合、子宮内膜がはがれて出血する時期(3~7日間程度)です。
◎卵胞期
卵子を育てる準備期間。脳からのホルモンにより卵胞が発育します。
◎排卵期
成熟した卵子が卵巣から排出(排卵)されるタイミング。妊娠可能性が最も高い時期です。
◎黄体期
妊娠に備えて子宮を準備する時期です。排卵後、子宮は妊娠に備えて内膜を厚くします。受精・着床がなければ、このあと月経が始まります。
💡排卵のタイミングを知ることが、不妊治療では非常に重要になります。
■不妊治療における月経の役割
不妊治療では、月経が「治療開始のサイン」となることが多いです。
例えば、
・月経〇日目にホルモン検査をする
・月経〇日目から排卵誘発剤を使う
・月経開始をもとに人工授精や体外受精のスケジュールを立てる
など月経日=基準日となる場面が多いため、記録しておくことが非常に大切です。
また、月経周期が乱れている場合は、排卵が上手くいっていないこともあり、不妊の原因を探る手掛かりにもなります。
■最後に
月経は、女性の体が健康に働いているサインであり、妊娠にも深く関係するものです。
不妊治療を始めるにあたって、パートナーと一緒に基本を理解しておくことで、これからの治療もより前向きに取り組めるはずです。
不安なこと・分からないことがあれば、遠慮なく医師や看護師、胚培養士、コーディネーターに相談してください。