こんにちは、胚培養士です。
過ごしやすい秋から一転、徐々に寒さが強くなってきました。
今回は冬季に精液検体を採取、またお持ちいただく際の注意事項についてお伝えします。
精子に適した温度は20~25℃といわれており、これよりも温度が低くなると運動性や生存率が低下してしまいます。
特に冬季はご持参いただく間に採精カップが冷えてしまい、提出していただくころには適温を下回っているということがよくあります。
精液検体が低温になると、精液検査では運動精子の数や運動率が低下してしまう場合があり、正確な検査結果を出すことができなくなってしまう可能性があります。
また人工授精や体外受精では、精子の受精する力が弱くなることがあります。
最適な状態で検査・治療を行うためにも、精液検体の温度にご留意いただければと思います。
検体をお持ちいただく際はタオルなどで採精カップを包む、上着の内側に入れるなどしてお持ちください。
精子は熱にも弱いため、カイロなどで温めることは避けてください。
なお、当院では精液検体の適温を保つ「SEED POD」という容器を販売しております。

(精液カップとSEED POD)
購入を希望される方は受付にお声がけください。
