こんにちは、胚培養士です。
今回は採卵についてご紹介します。
採卵とは卵巣の中で育てた卵子を体の外に取り出す処置のことです。
まず採卵の準備として卵子を育てていきます。卵子は卵巣の中で育ち、成熟すると卵巣から放出されます(排卵)。
通常の月経周期で成長し排卵する卵子は1個ですが、生殖補助医療では卵巣を薬剤で刺激することで複数の卵子を育てていきます。
卵胞(卵子が入った袋のようなもの)を育てる薬や排卵を抑える薬を使い、卵胞が十分な大きさまで育ったら、排卵する直前に採卵を行います。
医師が卵巣に専用の針を刺すことで卵子の入った液体(卵胞液)を身体の外に取り出し、胚培養士がその液体から卵子を探します。

▲採卵の模式図。経膣で針を卵巣に刺し、卵胞液ごと卵子を取り出します。
卵胞液の中の卵子はふわふわとした膜に包まれており、胚培養士はこの膜ごと卵子を回収します。

▲卵胞液の中にある卵子(左)とそれを拡大したもの(右)
回収した卵子はすぐに培養液で洗い、保管します。卵子への物理的・環境的な影響を避けるため、操作を素早く丁寧に行っています。
培養液に保管して2~4時間ほど培養した後に体外受精や顕微授精を行います。
採卵を行う採卵室には、培養室の顕微鏡とつながったモニターがあります。
このモニターで卵子を探している様子を見ていただくこともできます。
ご不明な点がございましたらお気軽にお尋ねください。
